学校現場の悲鳴
27日、都久志会館で開催された福岡市教職員組合第27回定期大会に、池田良子議員(西区)、堤かなめ県議(博多区)とともに来賓参加し、4月、5月臨時議会並びに6月議会(23日閉会)で審議可決された緊急経済支援策や学校全面再開にあたっての加配教員配置、学習指導員派遣等の臨時施策を報告しました。
今、学校は2月27日の安倍総理による突然の全国一斉休校要請と二転三転した分散登校・全員登校への対応、そして先の見通しもはっきりしないこともあり、混乱とそのための対応に追われ、疲弊している状況です。
参加した教職員からは、多くの懸念、要望が出されました。主要4教科(中学校では英語を含め5教科)を来年1月まで終わらせるモデルカリキュラムが教育委員会から提示されたが、1日が35分授業(通常45分)の7時間授業で、子どもたちにゆっくり考えさせたり、一人一人の習熟に合わせた授業が難しく、子どもたちを置き去りにしたり、追い立てたりしていないか心配だ、カリキュラムの再検討をしてほしい。教室やトイレ、ドア等の消毒作業に追われ、超過勤務が続き、息つく間もない。また、新型コロナウイルス感染防止のため登校を見合わせている児童・生徒の希望者にオンライン授業を行うことが推奨されているが、リアルタイムの授業配信は、細心の注意を払わなければならず、精神的な負担もあり、プリント配布等、事前準備時間の確保が必要だ。中学校の先生は、わずか2,3日の分散登校だったが、40人のクラスが20人となり、生徒からは「ストレスがなく、初めてプレッシャーを感じることなく勉強できた」との声も聞かれた、窮屈な教室環境では、教員は1人1人の生徒に向き合い、思いに寄り添うことも難しく、これが不登校の要因にもつながっている、改めて35人、30人学級にすべきだ等々、学校現場の悲鳴に近い声が出されました。その声は、教室の中の子どもたちの声を代弁しています。
私たち、福岡市民クラブは、全国一斉休校が出された翌日の2月28日に市長・教育長に対し「臨時休校に関する申入れ」を提出、以降6月議会までに、「第2波に備えた体制構築と経済対策を求める提言」等の要望・提言を提出するとともに議会・委員会の中でも学校現場の実態を明らかにしながら要望を重ねました。その結果、小学校5・6年生の少人数編成による授業実施に伴う加配教員の配置や学習指導員の派遣、学校施設の消毒にあたる学校運営補助員の配置、空き教室へ空調整備、1人1台のタブレット配布の前倒し等が実現しました。
落ち着いた環境の中で子どもたちの学びを保障し、教職員の多忙化を解消するには、まずは、人的配置が必要不可欠です。現在、教育委員会は学習指導員や学校運営補助員を募集していますが、まだ全学校への配置に至っていません。市政だよりやHPはもちろんのこと様々な広報媒体を活用して、早急に人的配置を整えるよう求めていきます。