6月議会 議案質疑に立つ! 2020年6月15日

6月定例議会が、15日に開会されました。私は、福岡市民クラブを代表して、「福岡市拠点文化施設条例案」(新・市民会館建設)並びに市一般会計補正予算案(事業者を支援する取組み)について、質問に立ちました。

福岡市拠点文化施設条例(新・市民会館建設)は、1963年に建設された現・市民会館が、老朽化し、音響効果も不十分、しかも公共施設に求められているユニバーサルデザインに十分に対応できていないため、須崎公園と一体化し、整備するものです。

計画では、現・須崎公園内に拠点文化施設を建設、併せて須崎公園を再整備し、拠点文化施設会館後に、現市民会館を解体、その敷地を公園として再整備するとしています。須崎公園は、都心の中に残された数少ない憩いの場でもあり、公園の魅力を保全するとともに、環境に配慮した整備となるよう要望しました。

本市では、2012年に「福岡市内の公共建築物等における木材の利用促進に関する方針」を策定しています。「文化・福祉の向上に資する公共性が高いとみられる建築物への、木材の利用の促進に努める」とあることから、緑が多い公園内に位置する拠点文化施設は、可能な限り木材を活用すべきと要望、今後の設計の中で、建設業者と検討していくとの答弁を得ました。

また、須崎公園内にある県立美術館について、福岡県は、新・福岡県立美術館を 大濠公園側の福岡武道館跡地に建設する予定としてし、現・県立美術館も今後も何らかの形で活用するとしていることから、魅力が相まった文化芸術エリアとなるよう、県としっかりと協議を行うことも併せて求めました。

一般会計補正予算案(事業者を支援する取組み)に関して

5月14日、政府による緊急事態宣言の解除を受け、福岡県は、一部の施設を除き徹底した感染対策を講じることを条件に休業要請を解除しました。これに伴い、営業時間の短縮に協力してきた飲食店等についても通常営業・深夜営業が可能となりました。しかし、従業員の確保や店舗内での感染リスク軽減に向けての対応等、まだまだ新型コロナウイルス感染前の状況に至っていない店舗も多く見受けられ、事業主の暗中模索が続いている状況です。経済活動や商いの再始動に向け、市が積極的にかかわることがこれからも求められます。今回、市内の中小企業・事業者を支援する取り組みとして「商店街プレミアム付き商品券発行への支援」「安全安心に配慮したイベント再開モデル事業」「事業者向け支援に関する派遣・出張相談」「オンライン採用・就職活動支援」の4つの事業が示されました。

【概要】

①「商店街プレミアム付き商品券発行」への支援は、身近な地域の消費回復を目的とした事業支援策。  

②「イベント再開モデル事業」は、市がイベント事業者と連携し、安全安心に配慮したモデルイベントの開催を通してそのノウハウをマニュアル化し、 事業の継続と消費喚起につなげる支援策。 「飲食店アドバイザー派遣事業」は、新しい生活様式に対応する飲食店を支援するためにアドバイザーを派遣し、安全対策を施した飲食店等の情報発信する支援策。                                           ③「派遣・相談事業」は、商店街や各市民センターで、相談や申請手続き等のアドバイスをする支援                           

④「オンライン採用・就職活動支援」は、地場中小企業の採用活動と大学生等や職を失った方々とのマッチングを図る事業。

これらの支援策をさらに充実させるため、次のことを要望しました。

【要望】

  • 商品券発行経費の負担軽減を図ること。
  • イベント開催にあたっては、市有施設を提供する等、負担軽減を図ること。
  • 申請手続きに堪能な専門家を派遣するとともに気軽に相談できる会場を確保すること。また、事業者が安心して営業を再開できるように、衛生管理や感染防止対策の知見を持つ有識者のアドバイスを得て、必要な措置の目安を例示すること。
  • 解雇、雇止め等が急増していることから、現在各区役所で行われている就労相談窓口事業の拡充や各区での就職相談会の開催等、再就職支援を強化すること。

 緊急事態宣言が解除され、街中にも日常が少しずつ戻りつつあります。しかし、第2波、第3波に備えるためにも、4月からの緊急事態宣言下での緊急経済対策として、市独自の事業として実施された、継続中の「家賃支援」や「飲食店等へのテイクアウト支援」等を含め、様々な支援事業を検証することが不可欠です。