木のぬくもりの中で
これからの公共建築物等において、環境に配慮した再生産可能な循環資源である木材使用を促進することが求められています。
7日(木)、昨年12月にオープンしたばかりの東京都港区にある「港南子ども中高生プラザ(略:プラリバ)」を見学しました。
JR品川駅から徒歩で15分の臨海地区にあるこのプラリバは、保育園と子ども中高生プラザ、区民協働スペース(地域コミュニティ施設)の3施設が入る複合施設です。
周辺には、超高層住宅が立ち並び、幼稚園や小学校、中学校が配置された新たな文教拠点地区となっており、ここは地域の中核的な公益施設としての機能を持ち、港区の先導的な施設として注目されています。
そして、もうひとつの特長は、建物の大部分に地産地消として多摩産材の他、熊本県の小国杉や宮崎県の日南杉も使用されています。
港区では昨年4月に「公共建築物等における協定木材利用推進方針」を策定、「耐久性の確保やさまざまな規制がある中で、区有施設等を積極的に木質化し、地球温暖化防止と日本の森林整備に貢献する」としています。
特徴的なものは、
(1)二酸化炭素固定量の増大を目的に掲げていること
(2)区と伐採後の再植林を保証する協定を締結した47自治体から供給される協定木材を利用促進の方針としていること
(3)公共建築物への木材の利用量の目標を具体的に、床面積1平方メートル当たり0.005立方メートル以上としていること
です。
この日は、前日の寒さがまるでうそのようなポカポカ陽気で、多くの親子ずれが、「親子ヨガ」や「おひさまっこ(乳幼児活動)」を楽しんだ後、一階のプレイラウンジでお弁当と、会話を楽しんでおられました。
福岡市でも、国の「公共建築物等木材利用促進法」をうけ、現在「方針案」を策定中です。
森林保全や循環型社会の形成、地球温暖化の防止等の面に併せ、子どもたちに木のぬくもりを体感してもらう面からも、環境都市をめざす本市の方針が早急に策定されることを期待するものです。