| 晴れ着を着た七五三のポスターが筥崎宮をはじめ各地の神社近くに貼り出してあります。
子どもたちの成長を願う「七五三」ですが、若者たちの就職状況からみると、「7・5・3」は厳しい数字となって表れています。
10月30日、「高校生の就職状況の現状と課題」をテーマに非正規雇用フォーラム・福岡主催の学習会をココロンセンター(人権啓発センター)で開催しました。
この日は、高校の進路担当の先生方を招き、厳しい雇用状況の下、就職活動に向けた高校の取り組みを高校生の家庭状況を交え話をしていただきました。
久留米商業高校の先生は、入社後3年で、中卒は「7割」、高卒は「5割」、大卒は「3割」が退社すると言われているが、15年前に担任をしたクラスの生徒40名(就職:30名)を追跡調査したところ、現在も同じ会社で働いている生徒は2名だけだったということでした。
「七五三現象」の言葉のとおりに、入社3年で約5割の生徒が退社。「人間関係の問題」や「賃金や待遇、福利厚生の問題」がその主な理由と言われています。
長引く不況の中で、企業は即戦力を求め、人材を育てる余裕をなくし、また、組合が存在する企業も少なく、サービス残業等の不満や悩みがあっても相談する仲間がいないという。
福岡県の労働支援事務所に寄せられた相談件数は、2009年:10874件、2010年10805件、2011年:11127件と年々増加し、昨年度は前年度に比べ3.0%増と過去最多の件数となっています。
その相談内容の上位は「賃金・退職金」、「労働契約」、「職場の人間関係」、中でも職場のいじめやパワーハラスメントが前年度より370件も増加している、としています。
若者への就労支援の拡充や企業側への労働環境改善に向けての啓発・指導を含め、今年6月に策定された「若者雇用戦略」の実効ある具体的な施策が求められます。
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