おみやげ ~さようなら原発1000万人署名街宣行動 ~
「え~落石先生やん、ここでなんしょうと~?」
「原発を止めるための署名を集めようと」
「あ~福島の原発やろ、あれかわいそうやね、放射能とかが、もれとっちゃろ、あれうつると~」
「でも、どうして原発いかんとう、前からたくさん動きよったっちゃろ~、そんなに危ないことがわかっとったら早く止めとけばよかったのに」
毎月2回、JR福工大駅前でおこなっている「さようなら原発1000万人署名」の街宣行動では、高校生になった教え子たちと出会うこともあります。
彼らからは多種多様な質問が出されます。
即答が難しい質問も多々あるのですが、
「いくつもの防御がなされ、絶対安全だ、CO2も出さないし、安いと言われていた原発だが、実はそうではなかった。
人の手で修繕もできない、コントロールもできない巨大な機械をこのまま動かすことは許されない。
しかも、使用後の放射性廃棄物の処理の仕方も未だに確立されておらず、何万年も厳重に300㍍の地下に埋めておかなければならない。ずっと先の未来の人々に自分たちの暮らしのつけを残すわけにはいかない。だから、やっぱり原発はNOだ。」と答える。
そして、思い出すのが20数年前、小学6年生の国語の教科書に掲載してあった「おみやげ」(著:星新一)の学習での子どもたちの反応です。
地球上にサルしかいなかった頃、宇宙の旅の途中に地球に立ち寄ったフロル星人が、文明をもつまでに進化した生き物が現れるのを期待し、金属製のタマゴ型容器の中にロケットの設計図やあらゆる病気を治す薬の作り方、平和を創るための本等を入れ、砂漠に置いて旅立っていく。やがて、文明をもつまでに進化した人間は砂漠で核兵器の実験を行い・・・・。というストーリー。
「あ~あ、人間は進化してないな~。」と 子どもたちのがっかりとした声が思い出される。あれから、20数年、大人になった教え子たちは、この話を覚えているだろうか、また、覚えているとしてどんな考えを持っているのだろうか。語り合いたい気になる。